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書籍紹介

釣り六十年

発行所 二見書房
著者  西園寺公一
発行日 1974年7月25日
定価  1200円
サイズ 19×13.5cm
ページ 297


[ mi○のショートレビュー ]

著者の経歴はおもしろい。戦前は外務省勤務、戦後になってプロ野球(現日本ハム)のオーナー、参議院議員を経て、中国との民間外交のために家族とともに中国に移住し、日中国交正常化に活躍している。本書で登場する「中国に釣る日本の釣魚迷」は、移住した時に経験した釣りを描いたものである。まえがきに述べた著者のことばが生涯を通じて釣りに対する姿勢を集約している。「しょせん私の釣りは、いつまでも道楽の域を出ません。(中略)それだからこそ、いまでも釣りに行くたびに、何かしら習い覚える楽しみを味わうことができるのです。環境を楽しみ、雰囲気をとうとび、そして、魚との息づまるようなやりとりに、ひたすら没入するのが、私の釣り道楽です。」本書を通して釣ることに対する強い執着心は微塵も感じられず、釣りを楽しむ姿勢が貫かれている点で強く共感するものがある。
 


[ 目次 ]
 
まえがき
中国に釣る日本の釣魚迷
   同文同種に偽わりあり
   頣和園の鯉と外道たち
   皇族に列せられた鯉
   星湖の鯉の早変わり
   餌盗りの名人の鯪魚
   武漢の鮒と朱さんの青魚第一号
   西湖で草魚の大釣り
   草魚釣り考
   中国にもいた餌屋
サルモニデー(サケ科の魚類)に憑かれて
   奥日光の名人勘蔵
   蓼の湖・刈込湖・菅沼
   スコットランド山上湖のグリルス
   東西毛鉤釣り考
   北海道釣り行脚
      時化の阿寒湖の天鱒
      一人だけの湖のミヤベイワナ
      別海原野の巨魚イトウ
   オーストリアの鱒川
      鱒川荒らしのソ連兵
      グレイリングの命拾い
      コルシカの山男ジョルジーの犯罪
      谷川徹三博士の胃袋
      卍(ナチスの紋章)への反抗
日本の釣り落書き帖
   元旦の初釣り・寒舞鯛
   空襲下の黒鯛釣り
   蘭童の新兵器とヤガラ踊り
   鷗釣り
   父子相傳
   蛙の肝
   河津川の源さん
   マル秘の鮎餌
   蛸の缶詰を釣った話
   対馬の釣り・夜半の火事の吉凶
   天草の鯛に返り討ちになること ならびにクロ(メジナ)釣りのこと
   知床半島・篠島の濡れ鼠
   蛇鰻の煮つけ
   船頭から取りかえした河豚
   お光ッつぁんの唐墨
   長の池の鮒と益夫君
   釣り竿、釣り糸の今昔
 

     
 

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