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出典) 「日本の家」 中川武 TOTO出版 p107 |
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さて一般に囲炉裏の火に鍋や鉄瓶などを掛ける道具として、江戸時代から自在鉤が用いられてきました。火力の調整をするよりも、鍋を上下して煮炊きの加減を調整するほうがたやすいこと、様々な大きさの料理器具を掛けるために、鉤の高さを自在に変える必要があることから、生活の知恵として考案された道具だと考えられます。 囲炉裏の上部には木製の枠である火棚が吊り下げられています。これは濡れた衣類などを乾かしたり、火の粉が高く舞い上がるのを防ぐ役目があります。その下に自在鉤がつるされています。自在鉤は鉤の位置を自在に調節する横木がついていて、これを「小猿」と呼びます。左の写真では小猿が魚の形をしたものが使われていることが分ります。魚の頭側を持ち上げるようにして鉤を上下に調節し、再び小猿の頭を下に下げると鉤の上下がロックします。 |
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鯉の小猿 (横手市ふるさと村にて撮影:mi○) |
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さてこの小猿は、色々なデザインのものが見受けられますが、その中でも代表格は鯉とタイの彫刻です。鯉とタイは「鯉の名前」のページにも記載しましたように、淡水の王者と海水の王者として双璧をなしていました。そもそも何故、この小猿に魚が用いられるようになったかといいますと、まず小猿の機能からすると横長の形が都合が良く、これが魚の形に似ていること、さらに魚は水に通じるために火の用心になると言われていますが、本当の由来は定かではありません。 |
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