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本のストーリーに集中しているその時、センサーが鳴った。すかさず脇にある小さな折りたたみテーブルに本を置き、穂先が動いている竿に向かった。センサーのクリップははずれているが、その後の反応がない。空当りか・・・。念のためしばらく穂先を眺めていたが、全く動かない。もう駄目だろうと諦めて竿に手をのばした瞬間、ドラグがギーッ!。「あれっ?魚が付いてたんだ!」そういえば、前回の北浦釣行で最後にばらした当りもこんな感じでそっくりだったな。いったい何が食いついているんだ?
竿を持った時は大した重さは感じられなかったが、途中まで巻き上げたところで猛烈に首を振る感触が伝わってきた。その振り方はまるで子鯉のような速さだが、子鯉にしては強く激しい振り方である。比較的簡単に手前まで引き寄せられたが、そこで再び激しく首を振る。良く見ると、その顔はアオウオではないか!「あ、そういうことだったのか・・・」何度か首を振られたが、今回の仕掛けのハリは「がまかつ鯉海津17号」。すっぽ抜けることはなく、無事にタモに納まった。水から上げようしたとき、タモの中で強烈に暴れ回り、足にローキックを食らった状態になった。この暴れぶりは、草魚によく似ている。そうか、同じサイズなら草魚とアオウオは似た動作をするんだ。アンフッキングマットに載せてスケールを当てると93cm。アオウオとしてはまだ小型であることは言うまでもない。
少し離れた所にグループで入釣している方にお願いして、写真撮影をしていただいた。前回の釣行のアオウオらしき当り、そして今回の釣果といい、北浦には着実にアオウオが増えてきている感じがする。私が釣ったアオウオは氷山の一角だろうから、このサイズがたくさんいるに違いない。来年の北浦では、メーターを少し超えたアオウオがたくさん釣れる可能性がある。それが良いことなのか悪いことなのか簡単には言えないが、生態系がまた急変しつつあることはどうやら事実である。
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